§概要
Recorderは、トモグラフィにおける三次元再構成に必要な連続傾斜像の撮影を高精度に行うソフトウェアです。TEM、STEM両モードにおいて完全な自動化を実現し、生物系や材料系などの、国内外250箇所以上のお客様からご好評を得ております。


§特徴
- 連続傾斜像撮影の支援機能
試料傾斜時の位置ずれの補正やフォーカスの維持など、特有の問題に対処するアルゴリズムが備わっています。また、マニュアル操作による微調整も行えますので、お客様のお望みの画像での連続傾斜像の撮影が可能です。TEM、STEMモードで同一のユーザインターフェースを使用し、シンプルにまとめました。
- 複数メーカーのCCDカメラに対応
各CCDカメラ毎に異なる操作をRecorderが吸収するため、一貫したオペレーションが可能となっています。Recorderを通じて、TEMおよびCCDカメラの一元的な制御を行います。これにより、視野中の目標物の決定や撮影条件の設定など複数のアプリケーションにまたがる煩雑な操作がRecorderのにで完結します。

- EDSトモグラフィへのアプローチ
ご要望の多かった複数のマッピング像に対する連続傾斜の地蔵撮影が可能です。
- クライオトモグラフィの強化
予想位置制御、自動ユーセントリック、0°スタートなど、クライオ試料を撮影するためのオプションが充実しています。1度しかないチャンスを無駄にしません。

§仕様
制御可能電子顕微鏡(*1) | JEM-1400, JEM-1400plus, JEM-ARM200F, JEM-2100, JEM-2100F, JEM-2200FS, JEM-2500SE, JEM-2800, JEM-ARM300F, JEM-3100F, JEM-3200FS | ||
制御可能CCDカメラ | JEOL, GATAN, TVIPS, AMT, OLYMPUS SIS | ||
制御可能スキャンコントローラ | JEOL | 制御可能EDS機器 | Thermo Scientific(Nolan System7) |
出力画像フォーマット | TMG, DM3(※2), TIFF(16bit), MRC | ||
自動機能 | 自動試料傾斜(※3 ) | ||
オートフォーカス調整 | TEMモード | 観察時に設定したデフォーカスを維持します | |
STEMモード | 常に最適なフォーカスに調整します 傾斜時でもスキャン位置とフォーカスを連動させることで、全面でピンとの合った像を得ることが可能です(ダイナミックフォーカス機能) |
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位置ずれ補正調整 | 傾斜時の位置のずれを偏向器、ステージを用いて補正します | ||
ビームスタビライザー機能 (TEMモードのみ) |
偏向器とビームシフトを連動させて、ビームの投影位置を固定します | ||
最小傾斜角度 | 0.25°(1ステップ) | ||
撮影時間 | 1ステップ当り約15秒(※4) | ||
電子線損傷低減法 | ・ビームブランキング ・MDS機能(TEMモードのみ) |
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エネルギーフィルタ像 | 3-Window法では、最大3元素の傾斜シリーズの同時撮影が可能です | ||
他製品との連携(※5) | 【Shot Meister】 MDSを拡張させたMFS機能と連携することが可能です。 クライオ試料の撮影をサポートします。 |
(※1) 旧機種につきましては、一部対応可能な場合があります。別途お問い合わせください。
(※2) Gatan社製CCDカメラを使用した場合。DM3はGatan社DigitalMicrographの画像フォーマットです。
(※3) 傾斜可能な範囲は、電子顕微鏡の構成、リテーナの形状、撮影条件に依存します。
(※4) JEM-3200FS、Gatan社MSC794を使用し、露出時間0.5秒で自動収録した場合の時間です。TEMの機種、CCDカメラ、撮影条件、撮影方法などの違いで大きく異なります。
(※5) 弊社製品です。詳細は、HP(https://temography.com/shot-meister-ja/)をご覧ください。